貯蓄型と掛け捨て型、どちらの生命保険を選ぶ?

生命保険には、大きく分けて「貯蓄型」と「掛け捨て型」の2種類があります。どちらのほうが適しているかは、ライフプランや家庭の経済状況によって変わってきます。

それぞれの特徴をよく知っておかないと、選ぶ際の判断に困ることもあるでしょう。ここで改めて、2つのタイプのポイントを押さえておきましょう。

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保険料が高い貯蓄型、保険料を抑えられる掛け捨て型

生命保険は、万が一の際には死亡保険金という形で、家族にまとまった金額を残すためのものです。そこに医療保障や就業不能時保障といった特約をつけて、一人ひとりに合わせてカスタマイズしていくのが一般的です。

貯蓄型か、掛け捨て型か、という生命保険の2つのタイプも、そういった特約と同じようなものと言えるでしょう。

貯蓄型は、いざという時の保障に、貯蓄の機能をプラスしたものです。保険期間が終了した際には、まとまった金額の「満期保険金」が支払われます。途中で解約することになったとしても、貯蓄型の生命保険なら「解約返戻金」が受け取れます。

対して掛け捨て型は、貯蓄の機能がありません。満期保険金や解約返戻金は一切受け取れないか、あったとしてもご少額なことがほとんどです。

なぜ貯蓄型はまとまった金額が受け取れるのかというと、加入者から支払われた保険料の一部を、保険会社が運用して増やしているからです。貯蓄型は、その運用に当てられる分だけ、月々の保険料が高くなっています。

掛け捨て型の場合、月々の保険料は保障に対する費用のみとなっています。その分、貯蓄型より保険料が安く抑えられるということです。

将来的にかかるお金を見越して、生命保険を選ぶ

貯蓄型と掛け捨て型、どちらが適しているかはライフプランや家計の状況によって変わってくると言いました。具体的な例で見てみましょう。

20代のうちは収入も少なく、生命保険の保険料が負担に感じることも多いでしょう。しかし、若いうちは健康リスクも低いため、死亡保障や医療特約にかかる保険料は少なくなっています。

貯蓄型にして保険料が多少上がったとしても、上の年代と比較して保険料を安く抑えることができます。将来かかるだろう子どもの教育資金などに備えて、貯蓄型を選ぶこともをおすすめします。

40代になると、健康リスクが高くなるため保険料も上がります。自分が死んでしまった後も遺族が困らないようにと、死亡時保険金を多額に設定すれば、当然のことながら保険料はさらに高くなることでしょう。そこにプラスして貯蓄も……と考えると、保険料の負担が家計を大きく圧迫することになってしまいます。

家庭を持つ40代は、「人生で一番お金がかかる時期」といっても過言ではありません。できればその時期に差し掛かる前にしっかりお金を貯めて、生命保険は掛け捨て型にして保険料負担を抑えるのがおすすめです。

60代になれば、子どもも巣立って家計に余裕ができることでしょう。すると、貯蓄型にするメリットはあまりないかもしれません。

保険料の負担が同じなら、貯蓄型にするよりも掛け捨て型にして、その分だけ医療特約を充実させる、終身保障に切り替えるといったプランを考えてみましょう。

実は貯蓄型の生命保険の場合、満期保険金を担保にしてお金を借りられるタイプもあります。もし返済できなくなった場合も、借りた金額とその利子が満期保険金や解約返戻金から引かれるだけなので、一時的にお金が必要になった場合も安心して利用できることでしょう。

そういったメリットもある貯蓄型の生命保険ですが、「何のためにお金を貯めるのか」という目的がはっきりしていないと、保険料の負担をより重く感じてしまうことも。

たとえば、メインの生命保険は死亡保障と貯蓄のみに絞り、掛け捨て型の医療保険と組み合わせるといった方法もあります。できるだけ保険料を抑えつつ、自分にぴったりの保険にしていきましょう。

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